弁護士工藤寛太(京都弁護士会所属)の法教育研修

京都の弁護士、工藤寛太です(京都弁護士会所属)。

本日は、少し変わったテーマで、京都弁護士会教育委員会の法教育研修についてのブログです。

 

京都弁護士会では、京都の中学・高校に弁護士を派遣し、弁護士が法教育の授業を行うという「出前授業」を実施しています。出前授業のテーマは、弁護士の仕事、労働問題、刑事事件、裁判員制度、男女の法律問題、家族の法律問題など、学生が親しみやすい分野であり、実社会生活の中で役立つノウハウを学ぶこと、自分の頭で考える力を育むことが目的とされています。

 

さて、法教育研修が行われますとの案内を受けた私は、法教育研修とは一体何なのか、何をするのか、と興味津々で、会場である京都弁護士会に赴きました。

まずは、京都弁護士会教育委員会所属の弁護士の方から、弁護士による出前授業のシステムや、新人弁護士であっても希望すれば教壇に立つことができる旨の説明を受けました。

その後、弁護士バッジを付けていない1人の男性が壇上に立たれました。その男性は、京都府内のとある高校の先生でした。先生は、教壇に立ったことのない私たち弁護士が出前授業を行うに当たって、どのような授業をすればよいのか、どうすれば充実した盛り上がる授業ができるのかなど、授業のノウハウを教えてくださいました。先生の講義は、大変面白く、大変分かりやすいものであり、それと同時に、授業をすることの面白みが大変よく伝わってきました。弁護士をやめて学校の先生になろうか、とほんの少し思ったほどでした。先生曰く、「授業成功の秘訣を、そっと教えます。」とのことでしたので、具体的な内容は書けないのですが、学校の先生が、いかに生徒のことをよく見て、よく考えて、いかに戦略的に授業を組み立てているのかということを知りました。

 

法教育は、弁護士の本来の業務ではありません。しかし、学校の先生のサポートを受けた上で行われる弁護士の講義は、学生にとって大変有意義なものとなり、弁護士の公益的活動として大変重要なものではないかと感じました。また、私は、相手に上手く情報・意見を伝えるというスキルは、弁護士にとって必須のものであると考えているので、法教育研修で学んだ内容は、弁護士の本来の業務にとっても有意義なものであったと感じています。