弁護士工藤寛太(京都弁護士会所属)の法律相談

京都の弁護士、工藤寛太です(京都弁護士会所属)。

本日は、初めて自分の名前で担当した法律相談についてのブログです。

 

既に小沢弁護士が、私の法律相談デビューについてのブログを書いている(しかも、相当以前に…。)のですが、本日は、私から、初めての法律相談についての感想を書きたいと思います。

 

新人弁護士が一番おそれているもの、おそらくそれは法律相談です。法律相談の現場では、時間をかけて調べるという作業ができず、頭の中の知識をフル活用して、その場で回答しなくてはなりません。その場で聴いて、考えて、法律のプロである弁護士として、適切な回答を行う必要があるのですから、新人弁護士にとって、そのプレッシャーは尋常ではありません。

 

私が担当したのは、区役所の法律相談だったのですが、京都の区役所の法律相談では、1人の相談時間は約20分と決められています。小沢弁護士から、「役所の法律相談は、相談時間が短いから、時間の管理には特に気を付けるように」との助言を頂戴していたのですが、想像していた以上に、時間の管理に苦戦しました。体感時間と実際に流れる時間とのギャップがこれほど大きいと感じたことは今までなかった、と言ってもよいほど、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

 

今回の相談を通じて、曖昧な知識には何の意味もないということを、身をもって知りました。相談者の方から事情を聴いて、「法律的にこれが問題となりそうだ」と考えたとしても、その法律問題について正確に理解した上で、平易な説明ができなければ、何の意味もありません。

おそらくこれは法律相談の場面に限られることではなく、弁護士業務の全てにおいて言えることなのだろうと思います。曖昧な知識をいくら振りかざしたところで、相談者も、紛争の相手方も、裁判所も、説得することはできないに違いありません。

 

初めての法律相談で感じた課題は、必ず今後の弁護士業務に活かしてまいります。