弁護士工藤寛太(京都弁護士会所属)の裁判官バッジ紹介

京都の弁護士、工藤寛太です(京都弁護士会所属)。

本日は、裁判官バッジについてのブログです。

弁護士バッジ、検察官バッジは、テレビで見ることもあり、比較的有名ですが、裁判官バッジは極めて知名度が低いように思われます。
私たち弁護士も、裁判官バッジを見る機会はほとんどありません。なぜなら、法廷の中では裁判官は黒い法服を着ており、バッジを付けていても見えないからです。期日間の準備手続等で、法服を着ていない裁判官を見ることもありますが、そもそもバッジをしている方はほとんどいません。

 ここまで、裁判官バッジが存在することを前提にお話ししましたが、実は、裁判官バッジというものは存在しません。裁判官、裁判所書記官、裁判所事務官等、裁判所職員は、みな同じバッジを保有しています。司法修習生のときに、裁判所書記官の方が裁判官と同じバッジを付けているのを見て、このことを知りました。

裁判所職員のバッジのデザインは、インターネットで検索していただければ見ることができますが、三種の神器の1つである「八咫の鏡(やたのかがみ)」を形どり、中心には裁判所の「裁」という文字が記載されています。鏡が、非常に清らかで、はっきりと曇りなく真実を映し出すことから、八咫鏡は裁判の公正を象徴するものだと言われています。

どうして裁判所職員がみな同じバッジなのかは分かりません。「裁判の公正を実現するためには、裁判官のみならず裁判所職員全員が、裁判の公正という理念を常に念頭に置いて、職務をまっとうしなければならない。」という発想の表れなのでしょうか。