弁護士工藤寛太(京都弁護士会所属)の辯護士と弁護士についての考察

京都の弁護士、工藤です(京都弁護士会所属)。

本日は、弁護士と辯護士についてのブログです。

弁護士の名刺を頂戴すると、「弁護士 京都 太郎」と記載されている方がほとんどですが、たまに「辯護士 京都 太郎」と記載されている方がおられます。なんとなく気になったので、弁護士と辯護士について調べてみました。

弁護士の「弁」という漢字の意味を漢和辞典で調べると、名詞としては「かんむり」、動詞としては「かんむりをつける」という意味があるようです。これは、弁護士のイメージとは特にリンクしませんが、この「弁」という字は、「辯舌」という単語における「辯」という漢字の略字だそうです。

「辯」という漢字は、「理屈めいた議論をする」という意味なのですが、この漢字は、「辛」という漢字と「言」という漢字が合わさってできています。「辛」という漢字は、鋭い刃物を描いたもので、刃物で物事や物体を切るという意味があり、それを「言」葉で行うのが「辯」という漢字です。

結論としては、弁護士と辯護士は、略字かそうでないかの違いしかなく、意味としては同じのようです。しかし、漢字を紐解いていくと、弁護士とは、言葉で物事を切り、それによって「護」る仕事だということが分かりました。正しい言葉を使える辯護士になれるよう、日本語の勉強も怠ってはならないと、漢和辞典を片手に、強く思っています。